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フィンテック社会が目指すユートピア
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金融(Finance)と技術(Technology)が合体した造語、フィンテック(Fintech)。

スマホの普及とともに金融サービスの発展のスピードは加速するばかりです。最近ではQRコード決済が注目を浴び、各企業がキャッシュレス決済の導入を図るために赤字覚悟で様々なキャンペーンを打ち出したりと業界は盛り上がりを見せています。

このフィンテック社会ですが、このまま進化を遂げてどんな未来に向かっていると思いますか?

今回は少し先のフィンテック社会について考えてみたいと思います。

より手軽で便利な決済へ

フィンテック業界が一番力を入れているのが決済です。会計がより便利でよりスピーディで気軽に行えるというのが一つの共通認識となっています。そしてそのフィンテックの概念はキャッシュレス決済に繋がっていきます。

『会計時にお財布からお札や小銭を出して店員さんに渡して清算してもらってお釣りをもらう。』そんな当たり前の事ですが、ここ数年で大きく見直されるようになりました。自分で会計処理を行うセルフレジもスーパーやコンビニなどで導入されています。

クレジットカードや交通系電子マネー、スマホ決済と様々な決済手段がユーザー側で選択できるようになりましたね。

「買い物をする時には必ず現金を持っていなくてはいけない」という認識が変わってきていると感じています。

海外では米Amazonが運営するレジのないコンビニエンスストアAmazon goなどの店舗も出てきました。店内に設置されたカメラや高性能センサーによって商品を購入した事を感知しスマホの専用アプリから決済される店舗形態です。

国内では特にスマホ決済(QRコード決済)が注目されていて多くのサービスが乱立しているほどです。

会計時にQRコードを読み取るだけなのでNFCなどの機能を搭載したスマホ機種を持っていなくても気軽に誰でも行える決済のひとつです。20%還元キャンペーンの効果もあり、利用者は増え続けています。

さてこのようにキャッシュレス決済が普及していますが、果たして本当に便利な社会へとなっていくのでしょうか?

実はキャッシュレス決済がメリットばかりだとも言えないのです。

米で発せられたキャッシュレス禁止令

米のペンシルベニア州フィラデルフィア市では新たな条例が施行され、ニュースにもなりました。それはいわば現金お断り禁止令です。

米のキャッシュレス決済は日本よりもずっと進んでいています。米の全ての決済に対するキャッシュレス決済率は46%です。(日本は19% 参考文献一般社団法人キャッシュレス推進協議会 キャッシュレスロードマップ2019)

現金お断りの看板を掲げたキャッシュレス店舗が多く登場している中で、このままキャッシュレスが浸透していくと銀行口座やクレジットカードを持っていない消費者層(全米で銀行を持たない世帯は6.5% 連邦預金保険公社調べ 2017)がサービスを利用できなくなると懸念されていました。

さらには店舗をキャッシュレスにする事で差別化に繋がるという考えが広がったのです。確かに公平性が確保できなければそれは良いサービスとは言えません。

2019年5月に新規オープンしたNYのAmazon goの第12号店はそういったキャッシュレス禁止の流れを受けてこれまでのキャッシュレス決済に加えて現金を扱えるようにシフトしています。

キャッシュレスを看板に掲げている店舗が現金を扱うことに関しては「それではただのコンビニではないか」という意見もありますが、まだ企業側も模索段階だと思います。

テクノロジーの進歩によってキャッシュレス化が進む中で、全ての人が平等にサービスを享受するには大きな壁があるのです。

”現金”この存在をどのように扱うか、これはフィンテック決済の最大の課題でもあります。

様々な金融サービスで活躍するフィンテック

フィンテックサービスは決済に留まりません。決済はひとつの柱に過ぎないのです。

「融資・送金・クラウド会計・資産運用・家計管理・仮想通貨」など様々な分野でもフィンテックは活躍してます。

融資はクラウドファンディングなどが注目されていますし、資産運用ではロボアドバイザーが有名ですね。

ベンチャー企業によって日々新たに打ち出される金融サービスに銀行などの既存の機関が追随せざるを得ないところまで来ています。

さらに銀行にお金を預けても利息が殆どつかなくなってきている今、より利便性のあるサービスにお金が流れるのは当然と言えます。

フィンテック社会が目指す理想的な未来

フィンテックとは私たちの生活に劇的な変化をもたらすものです。ではフィンテックの未来はどのようなものになっていくでしょうか?

それはサービスのボーダーレス化です。フィンテックは今後金融業界の枠から抜け出していくことになるでしょう。

例えばクラウドファンディングサービスがフェイスブックやTwitterなどのSNSで資金を募ればその場で気軽に送金が出来たりするようにサービスの形を変えてくるかもしれません。

その時には既存の通貨よりも仮想通貨の方が利便性が高くなる可能性もあります。融資するべきかの判断は人間ではなくAIが下すようになるでしょう。

銀行よりも低金利で気軽に資金を募る事ができるようになれば自分のやりたい事や好きなことを仕事にできる人が確実に増えてきます。

資産運用の面では自分のライフスタイルや預貯金をもとに貯金や投資、保険加入まで一つの口座に現金を預けるだけでAIが自動で最適な資産運用ポートフォリオを形成してくれるようになるかもしれません。

フィンテックには「Insurance(保険)」「Technology (技術)」を合体させた「InsTechインステック」という分野もあります。

このように業界の垣根を越えてフィンテックが浸透していくようになります。フィンテックから発するサービスのボーダーレス化は他の業界に多大な影響を与えます。そしてそれは私たちの生活を豊かにするものに違いないでしょう。

決済の分野では会計時のキャッシュレス決済は劇的に増えていきます。

経済産業省は国内のキャッシュレス決済比率を2025年までに40%まで引き上げると発表しました。

便利になる一方で銀行口座やクレジットカードを所持していない、現金を扱う消費者層の対策も当然必要なことです。皆が平等に便利なサービスを享受できることがフィンテックの発展に繋がると思います。

お金のことはテクノロジーにまかせる。

誰もがスマホを片手にサクッと会計、資産や家計管理もアプリでワンタッチ。そうして新たに生まれた時間を有意義に過ごすことこそ、フィンテックの理想とする社会です。

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