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お掃除ロボットに学ぶAIの"理想と現実"
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人工知能AI…。人工知能研究の世界的権威と評されるレイ・カーツワイル(Ray Kurzweil)は「2045年には我々人類の知能をAIが遥かに超越し、科学技術の進歩を主体的に担い世界を変革する技術的特異点(シンギュラリティ)が訪れる」と自らの著書で語り、話題となった。

今やAIは産業、金融、科学、医療などあらゆる分野の第一線で活躍している。今後もさらにAI技術が発展することは間違いないだろう。

しかし、理想と現実の隔たりが大きくあるのも確かだ。

AI(人工知能)と結びつけるSF映画的イメージ

AIと聞くとなぜか機敏に動くロボットや世界を支配するコンピュータを想像してしまう。なぜか…それはSF映画の影響が大きいだろう。私はウィル・スミス主演の『アイ・ロボット』や『バイオハザード』のアンブレラ社制御システム”レッド・クイーン”を思い浮かべてしまう。

少し極端かもしれないが、こういった想像をする人は意外と多い。AIが人々の仕事に取って代わるようになるというだけで何か物凄い事が起きるような気分になってしまう。実際のAIはもっと現実的なはずなのに、だ。

そこで現在のAI技術がどのようなものかを説明するために、ルンバのようなお掃除ロボットを例にとってみよう。もしも、お掃除ロボットにディープラーニング技術が加わったら生活はどう変化していくのか。

お掃除ロボットにディープラーニングが備わったら

 

よくあるお掃除ロボット

あらかじめ手動でタイマーを設定して留守中に掃除するようにする。

床を自動で動きまわり、直進、右左、斜め、後退を繰り返し部屋の掃除をしていく。壁や家具などの障害物をセンサーで検知し避けながら進む。

 

これがよくあるごく普通のお掃除ロボットだ。

これに学習型AIのプログラムが組み込まれたお掃除ロボットだとどうなるか。

 

学習型AIお掃除ロボット

人感センサーで留守の時間帯を学習、自動で起動。

床を自動で動きまわり、直進、右左、斜め、後退を繰り返し部屋の掃除をしていく。壁や家具などの障害物をセンサーで検知し避けながら進む。

掃除するたびにどこに障害物があるかを覚えていく。

動きを繰り返すうちに部屋の間取りを学習していく。

ゴミの貯まりやすい場所を覚え、効率の良いルートで掃除をする。

AIがそこまで生活を変えるのか?

 

さて、この学習型AIが組み込まれたお掃除ロボットによって何が変わっただろう。

    1. わざわざタイマーをセットする必要がなくなった
    1. 部屋の間取りやゴミが多い場所を学習したことにより、効率よく周るので早く終わり節電になる

 

この例を見て「AI(人工知能)とは大袈裟な…」と思っただろうか?
実は現在流行しているディープラーニングAIとは簡単に説明すればこのようなものなのだ。果たして生活が大きく変わるだろうか?

「AIが人類にとって脅威となる?」「AIは敵か、味方か?」

正直、話が飛躍し過ぎていると思うし22世紀にドラえもんが誕生するか?くらいの議題だと思う。

私たちが潜在的に持つAI(人工知能)のイメージと、実際の現実的なAIとでは隔たりがある。
理想像ばかり先行してしまい、正確な知識を受け入れづらい状況にある。

そのような心理を逆手にとり、中にはAIでも何でもないのにも関わらず広告的に”AI”を語るビジネスも蔓延しているのにも注意が必要だ。

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