IoTという言葉をニュースやネットメディアでよく見かけるようになりましたね。
当サイトのテーマであるFintech(フィンテック)もこのIoTと深く関係しています。
そもそもIoTとは何?というところから身近なIoTの活用までを見ていきましょう。
目次
IoT(アイ・オー・ティー)とは?
IoTとは「Internet of Things」の略で、そのまま”モノのインターネット”と日本語で訳されます。
これは様々なモノがインターネットに繋がり、クラウドによって管理、制御する仕組みです。しかし、具体的に何がどう繋がってどう便利になるのかというのはこの言葉からだけではよくわかりませんよね。
まずこのモノですが、これは全ての物が対象です。
家の中のモノではテーブルや椅子、タンス、冷蔵庫、洗濯機…etc。
家の外では自動車、電車、お店の商品、自動販売機、公園のベンチ…etc。
電化製品にだけに留まらず電気の通っていないモノもすべて含まれます。
今回はIоT技術の活用例としてゴミ収集に焦点を当ててみたいと思います。
IoTで出し忘れナシ?ゴミの収集
ゴミの収集、結構出し忘れることがあるんですよね。
何曜日にこのゴミを出すっていうのはキチンと把握しているわけなんですが、その日になるとうっかり忘れてて気が付いたらゴミ収集車の音楽が聞こえてきて慌てて捨てに行くなんてことありますよね。(私はよくあります笑 しかも自宅が細い坂の途中にあるためにゴミ収集場が遠く、音楽が聞こえたらほぼアウト…)。
ゴミ収集の日は決まっているけれど時間って場所によって様々ですしその日によってバラバラだったりします。
IoTをどう活用するかというと…ここでは例え話としてゴミ収集車とゴミ集積所のカラスいけいけボックスにそれぞれGPSとセンサーを取り付けてインターネットにクラウド化してみましょう。
では、すべてのゴミ収集車にGPSを取り付けるとどうなりますか。さらにその情報をゴミを出す消費者が位置情報をアプリで確認できるようになったら?
そうすると今どこにゴミ収集車がいるのかスマホのアプリ上で一目でわかりますね。
そして近づいてくるとアラームで知らせてくれるという仕組みです。これで面倒くさがりな方でもゴミ収集車が近い!と分かればギリギリ心理で行動できそうです。
さらにゴミ集積所のカラスいけいけボックス(わかります?笑 ゴミをいれる緑色のやつです)に物体感知センサーを取り付けてみましょう。
この物体感知センサーはゴミを捨てる側というより収集する側にメリットがあるんです。
カラスいけいけボックスに物体感知センサーをつけるメリット
ゴミ集積所に物体感知センサーをつけるとどんなことが分かるのでしょう。
そう、ゴミの量がわかりますよね。
あるかないか、だけでなく今回使うのは高精細物体感知センサーです。ついでに重量計もつけておけばどのくらいの量がゴミとして捨てられているのかが一目瞭然。ゴミが多く捨てられる時間帯もわかりますね。
これをゴミ収集する側の各自治体が把握するということは効率の良い収集ルート作りに生かすことが出来ます。
ゴミ収集車はゴミが無限に入るわけではありません。一つの地域でも何台ものゴミ収集車がそれぞれ決まったルートを走っています。
ゴミの量を感知すればゴミが少ないと分かった上でなら、ゴミ収集車の台数を減らしたり、ゴミが多い所なら台数を増やすなどの対応が出来ます。
各集積所のゴミの量がデータ化できるのでより、効率的な収集ができるのです。そして、ゴミ集積所がカラスの被害にどのくらいあっているかも数値化できるようになります。そうすれば対策の仕方も変わってくるはずですね。
IoTは人工知能AIにおまかせ
さて、ゴミ収集のルート作りですがゴミの量がデータ化して分かってもそのデータ量は膨大ですし片っ端から手作業で確認していくなんて手間がかかって仕方ないですね。
膨大なデータ(ビッグデータ)と相性がいいのは人工知能AIでしょう。
IoTでモノがインターネットに繋がるという事はデータとしてクラウド化されるということを意味します。
本当にありとあらゆるモノなのでこれをいちいち人間が見て判断していては時間がかかってしまって消費者は便利になってもサービスを提供する側の仕事量は増すばかりになってしまいます。
というか、手に負えないですよね。
IoTにはビッグデータを活用するため人工知能AIのプログラミング技術が不可欠となっていて、このゴミ収集の場合でもその事が言えます。
つまり、効率の良いルート作りはAIに任せればよいのです。
そうなると人間が思いつかないようなルートでゴミ収集が巡回するかもしれませんし、行きつく先はゴミ収集車の自動運転化かもしれません。
AIがゴミを捨てる側、ゴミを回収する側、双方にメリットがあるような最高の策を提示してくれるようになります。
ゴミ収集車のIoT化は万能!?
実はゴミ収集車にGPSをつけている自治体はすでにいくつか存在しているのです。
例えば神奈川県藤沢市はいち早くIoT技術をゴミ収集に活用した自治体でもあります。
「スマート藤沢プロジェクト」を立ち上げ、様々な面から最先端技術を使い、より便利に、より環境に貢献できるよう活動が進められています。
市内に走る全てのゴミ収集車(約100台)にGPSやセンサーを取り付けています。
そのデータを慶応義塾大学へ送られ、どうしたらもっと便利になるか研究されているのです。
藤沢市ではGPSだけではなく、加速度、紫外線(UV)、気圧、温湿度、PM2.5を計測できるほか、カメラも搭載されているのでゴミ収集車と言えどかなり万能です。
ゴミ収集車の巡回を活用!
ゴミ収集車は街を巡回しますが、将来的にはその特性を生かして街をパトロールすることもできるでしょう。
カメラを搭載することで移動防犯カメラのような役割にもなりますし、上記に上げた「スマート藤沢プロジェクト」では道路状況の確認をゴミ収集車で行えるよう進められています。
例えば道路の陥没(破損)やガードレールのへこみ、落書きなどを映像のデータからアルゴリズムによる解析で見つけることが出来たりするようなものです。
住民の通報を受けて職員が確認しにいくといった時間や手間のかかることもなくなり、さらには事故を未然に防ぐことも可能かもしれません。
巡回するという事に注目してそこから社会に貢献するべく取り組みができるというのもIoTがなせる業ですね。(さらに発展すれば、ゴミ収集車と呼ばれなくなるかも!?)
まとめ
このようにIoTとはモノとネットワークを繋ぐ仕組みです。それによりどう生活が便利になるか、という可能性をすでに一部で始まっているゴミ収集を例にして紹介しました。
IoTをゴミ収集に活用するというのはIoT技術を身近に感じることのできる第一歩です。
そして生活していけば、ゴミは必ず出てきますしその量も多いですからね。
アプリでゴミ収集車が近づくと知らせてくれればうっかり出し忘れも減るでしょうし、サービスを提供する側の各自治体にとっても効率化を図る上で便利になるでしょう。
藤沢市等の取り組みが全国に広がっていけば、よりIoTという技術を身近に感じられることと思います。
このサイトでも今後、身近なIoTの活用をテーマに情報を発信していきたいと思います。
長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。